学校給食で食育!!給食は生きた教材〜学校現場からのレポート〜
「Myきゅうしょく」取材レポート(1)

自分で献立を作ることで学ぶ、栄養バランスと食の大切さ
 

手作りの献立ソフトを使って
 「先生が献立を作るときは、文部科学省の栄養価・食品構成の基準を満たすよう、栄養バランスに気をつけているんだよ」。そう子どもたちに語りかけるのは、栄養教諭の奥 瑞恵先生。この授業に欠かせないのが、奥先生と教頭の前田文也先生で共同研究した手作りの献立ソフトです。パソコンの画面上で写真付きの42種類のメニューから献立を決め、数量を入力すると、充足率のグラフが表示されます。
 これは、エネルギー、たんぱく質、脂肪、カルシウム、鉄、ビタミンC、塩分、食物繊維を、月日をかけてバランスよくとることを心がけるためのデータで、実際に献立を組んでみると、食物繊維と鉄分はなかなかとりにくいことがわかってきます。
 「食物繊維は人参や蓮根などの根菜類に、鉄分はひじきや貝、レバー、青菜に多く含まれているよ。みんながあまり好きじゃないおかずに含まれています!」。
楽しみながら食と社会を学ぶ
 あまり難しく考えずに、自分の好きなメニューを楽しみながら選んでほしいという奥先生。「Myきゅうしょく」の体験を通して、子どもたちは食を楽しむ心を育んでいくのです。主食、主菜、副菜がそろっているか、味の調和がとれているか、ボリュームや色彩のバランスを考えることも、大きな楽しみのひとつ。
 「先生だったら、汁物があると食べやすいものには汁物を付け、揚げ物には酸味のあるさっぱりしたメニューを付けます。また、衛生的に安全な献立かどうか、12時45分までに調理が間に合う献立かどうか、給食の1食単価216円でできる献立かどうかを検討します」。
 栄養価の高い給食をおいしく、安全に食べてもらうための栄養士さんたちのさまざまな苦労を知ることも、大切な社会勉強であることが伝わってきました。
食べることを考えた献立作りに
 奥先生の説明が終わった後、いよいよパソコンに向かって献立作りが始まります。グラフはなんとなく八角形になっているけど、基準値に達していなかったり、何度メニューを変えても、鉄分と食物繊維が少なく苦労したり。なかには、筑前煮やほうれん草のお浸しなど醤油味のメニューばかり選んだり、ごはんにジャムを付ける子も。
 「グラフのバランスばかり考えないで、出来上がりをイメージしてごらん。1食で完璧な食事は難しいので、1日、1週間、1ヵ月の長い単位でバランスがとれるように、家での食事にも気をつけようね」。
 「Myきゅうしょく」の授業には、献立作りで学んだことを家庭での食生活に生かすというねらいも。栄養バランスの大切さを知ることで、野菜や魚が苦手な子どもが序々に意識を変えていくきっかけを作ろうとしています。
 完成した献立は奥先生が集計し、「Myきゅうしょく」実施日に向けて、材料を準備します。家庭科の授業から3日後。いよいよ、子どもたちが待ちに待った「Myきゅうしょく」の日がやってきます!
 
いよいよ、子どもたちが 待ちに待った「Myきゅうしょく」の日! 次のページへ進む
芦屋市立浜風小学校栄養教諭の奥 瑞恵先生。
授業に使う手作りの教材も、わかりやすいよう工夫されています。
子どもたちの様子を見ながら、アドバイスする奥先生。
パソコンの画面上に42種類のメニューが表示されます。
選んだメニューの栄養バランスを八角形のグラフで確認!
作成した献立の栄養バランス表を出力する子どもたち。
プリントアウトされたグラフを見て、みんなで相談。
「どんなグラフができたかな?」。